ランブイエ公爵夫人 Madame de Rambouillet
今日はカトリーヌ・ド・ヴィヴォンヌこと
ランブイエ公爵夫人(1588年-1665年)です。
この女性はフランスにサロンという社交の場を産み出しました。
彼女が活躍したのは17世紀で、その時代は
アンリ4世がユグノー戦争(フランスのカトリックとプロテスタントとの
宗教戦争)を終結しブルボン朝が開かれた頃です。
前回の話に出てきたカトリーヌ・ド・メディシス(アンリ2世の妻)や
ディアーヌ・ド・ポワチエの後の時代に出てきた女性です。
アンリ4世は立派な王様だったのですが、その彼の兵士達が
あまりにも教養がなく下品だったので、宮廷内が下卑た
兵隊風俗に染まってしまいました。
そのマナーのひどさに嘆いたランブイエ公爵夫人を
始めとした女性たちがサロンの風習を編み出すことになります。
「サロン」というのは、会話を重要なコミュニケーションの手段とする
女性によって開かれる社交の場で、文学や哲学、美術または政治を
議論する場でもあります。
そしてサロンにより女性が教養と才能について実権を
にぎるようになっていきます。
特にランブイエ公爵夫人のサロンはひときわ素晴らしい
社交の場となりました。
そして彼女の館の部屋部屋が青い塗料で
塗られていたことから、彼女のサロンは
「青い部屋」と呼ばれていました。
ランブイエ公爵夫人はイタリアで生まれ、
高い教養を持った女性でした。
ルネサンス期のイタリアにこのような場があったので、
このアイデアが生まれたのかもしれませんね。
彼女のサロンに出入りするために
守らなければならない必須条件は、
「礼儀と知性をかかさないこと」。
オーモン伯爵、ラ・ヴァレット枢機卿、シュヴリー法院長、
コンデ后妃など、素晴らしい人物が出入りしていたそうで、
彼女のサロンは、大変有名なんですよ。